【流転のグリマルシェ】キャラビルドに対するスキルの偏り①
グリマルシェもサービス開始からおよそ1年半が過ぎた。
ローコストなアプリケーションとはいえ、1年未満で消えていくアプリが多い中かなり生き残っているほうだ。
さて、直近ではユーザーアンケートの結果からフレーバースキルが増えてきており、なかでもそのスキルをもって何とかキャラごとの差別化を図れないかという苦心を鑑みることができている。
(例えば護霊シリーズやMXTシリーズだ。スキル効果自体の実用性はともかくとして)
筆者は現在、13のキャラクターを運用している。勿論すべてがレベルマにはなっておらず、その大体が70代だが、各キャラごとにある程度個性化したスキル構成を考えて、色々と楽しんでいたりする。こういうのは考えるのが一番楽しいのだ。
現在はレベルマックスまで上げると、435のスキルポイントが得られる。これはステータス3つを140まで上げられる量なのだが、ここで問題が発生する。
その問題とは、そう。「ステータスによるキャラビルドの多様性崩壊」だ。簡単に言ってしまえば魔力/筋力の必須ステータスに加え、敏捷・クリに全振りできてしまう状態。体力と命中はある程度でよく、そうなると次のレベルキャップ開放(90)でも恐らくスキルポイントは+10/Lv得られる。となると、余った15ptと追加で得られる50pt(65pt)で、命中34(91%)と体力28(HP:1500)も満足でき、さらにスキルポイントが少し余る計算だ。こうなると、もはやステータスの差別化なんて言えたものではない。
現在、グリマルでは2つのステータスを参照するスキルが多い以上、以下のようにステータス特化型を定めることができる。
◆アタッカー◆
筋力/敏捷型 筋力/クリ型 筋力/命中型 筋力/回避型
魔力/敏捷型 魔力/クリ型 魔力/命中型
筋力/魔力型
※魔力/敏捷型はステータスとスキルマッチの都合上、特化するならデバッファーとしたほうがいいように思う。
流星+鋭敏の上昇値上限を考慮すると敏捷は100もいらないし、アタッカーとして特化させる意味合いは先手を取る、という観点以外にメリットがないからだ。
魔タッカー同士で組んだ時にアシレを最速で入れるという目的もそうだが、結局そうなるとアタッカーよりデバフを先に入れる、という目的ででバッファーと言わざるを得ない。
筋/魔力回避?運用困難でQ.E.D。
◆タンク◆
防御/体力型 防御/敏捷型 防御/存在型
回避/体力型 回避/敏捷型 回避/存在型 回避/クリ型
防御/回避型
※回避型は「攻撃を受けない」という特性上、防御や体力に少し振る事はあれどそれらに特価する、という利点やメリットはフレーバー以外に存在しない。
その点では鮮鋭というスキルは頑張って考えた範疇なのだろうが、タンクという存在がいる以上、「かばう」スキルのせいで「攻撃を回避する」というタイミングがほとんど来ないので、実質的に回避壁アタッカーにならざるを得ないのだが…、
求められるステータスが「筋力・回避」に加え、ダメージリソースとして「クリティカル・敏捷」、最低量「体力・命中」と求められるステータスの量が尋常ではなく、実用性はほとんどない。
尚、回避アタッカーとして魔型は鮮鋭のようなスキルが存在しないのでスキル都合上の問題で考慮していない。
※従来であれば存在に特化するメリットは皆無だったが、赤スキル「ラース」が実装されてからタンクにも『攻撃』という概念が増え、タンクに完結する範囲ではあるがビルドの幅がかなり広がったように思う。
スキル性能もかなり強いが存在に特化する必要があるというのは良い塩梅だ。他のビルドと競合しない。
◆ヒーラー◆
回復/防御型 回復/体力型
回復/筋力型 回復/命中型 回復/敏捷型
※回復型は基本的にステータスに特化しない限り、サブタンク運用やバッファー運用がデフォルトだろう。
少なくとも味方のHPに依存して回復行動をとる都合上、攻撃がどうしてもワンテンポ遅れる、その為攻撃用自傷バフの効果時間が無駄になる観点からも、サブアタッカー運用は難しいと考えている。必要スキルスもあまりに厳しい。
回復/防御型は、ようは『ブリュ型』のこと。
◆バッファー◆
〇〇/筋力 〇〇/命中 〇〇/敏捷
〇〇/体力 〇〇/防御
※〇〇には回復や防御などが入る。殆どはサブロールとしてこなしていることが多いだろう。主にヒーラーやタンクなどにその余裕が多い。
それとは別に、完全にバッファーにするのであれば鉄板は『筋力/命中』だろうか。ワイドフォース/ワイドヒットが御しやすい為だが、最近の事情を鑑みるとレベルを上げ切った場合はスキルポイントが余る為、
余剰分を体力や命中に振っていることが多い。なので、ワイドヒットはあくまで保険程度だろう。そればらば『筋力/敏捷』にして最速バサク血路からのワイフォが強い。闘神覇業天も積めば上昇量はウハウハだ。
◆デバッファー◆
魔力/敏捷 魔力/存在 敏捷/存在 防御/存在 回避/存在
※バッファーの兼業性/多彩さとは違い、でバッファーは型が極々限られる。これは敵へのデバフスキル全般が魔力や敏捷を参照するためである。
タンクであれば、被攻撃時(ゲーム内では被ダメ時と称しているが回避時も判定がある)に毒を付与するデバフスキルがあるが、能動的にデバフを負けるわけではないのででバッファーとは言いにくいだろう。
ちなみにデバッファーといっても、魔力がある以上攻撃に転用はできる。だが攻撃してしまうともはやアタッカーと何ら変わりない行動ルーチンとなってしまうため、
デバッファーとうたうならアシレ以外にもダウンアウトや雷伝などといったスキルを駆使して徹底的に妨害を巻くほうが楽しめる。…と思う。
しかしながら、この振り分けたステータスはあくま2つのステータスが極められる状態、となり、それ以上となると、ステータスでの多様性はもはや存在しないも同然だ。
さらに、現状で最も困ったことがあるのは、主軸となっているバフスキルの多くが「汎用性がある」という事だろうか。
例えば、筋力アタッカーであればもはや「バーサーク」(筋力)「鋭敏」(筋力・敏捷)「血路」(筋力・クリ)を積むのは当然のこととなっている。逆に言うと、これ以外にステータスの組み合わせに対応する同水準の豊富なバフスキルがない。例えば比較的強い必見必殺でさえ、参照スキルが「命中・クリ」なのだ。どこに筋力差し置いて命中とクリを優先特化で上げてるヤツいると思ってんの?
特に問題なのが、攻撃スキルの筋力への依存度。
例えば、最近出たバトロードH ディザスターは参照ステータスこそ「クリティカル」であるが、威力は筋力依存。そしてステータス参照はクリティカルのみ。いまの環境に全然合致してない。なら、双ツ剣でいいやってなっちゃうし、あっちは参照ステが筋クリ依存なので、そもそも現環境(ステータスが複数上限にできる現状)にマッチしている。
えっ、じゃあ筋力敏捷と筋力命中特化キャラの攻撃スキルってどうなるの?答えは『無い』。死ぬがよい。
あるにはあるが現環境で使われてる最新のスキルに比べると5倍も10倍も弱い。それなら参照ステがMAXじゃなくても強いスキル使うでしょそりゃー。好き好んで自分のキャラを「俺YOEEEE」したい人なんてそうそういない。
要は、豊富なステータスの組み合わせに対応して、同水準くらいの(効果の差別化は一旦置いておくとして)スキルが存在しないのだ。
そもそも特化型構成にしているのが悪い、と言われそうなものだが、主要ステータスを複数凸できる現環境でそんなものはもはや関係ないのだ。
勿論、やりようはある。何事も差別化なんてたやすいことで、例えば敏捷特化は敵より早く攻撃するとだとか、全体攻撃を筋力の中でも使え、デバフも巻けるだとかにすればいいし、クリティカル特化は即死または確率で大ダメージ(ダメ量もクリ量で増減する)とかにすればいいし、命中は必中で多段攻撃型にする、とかでもいい。
でもそれをしないのがグリマル運営なのである。仕事しろ。
実際のところ、魔力命中や筋力命中、あとはクリ系を運用してて思うのは、参照ステータスが合致するスキルのせいも相まって火力があまりにも低すぎ、ゴミのようだという感想くらいだろう(このステで運用してる人、ゴメンナサイ)。
筋・魔・クリが攻撃の定番でしょ!と言わんばかりにこれらのステータスばかりに偏ったスキルの実装は、少なくとも私の考えとは対極にあるし、何ならそのせいで幅が広い「ハズ」のビルドもみんな画一的で量産されたものばかり。唯一個性が出せるグリモアも実質マゾい仕様。
さて、15章実装ではどのようなスキルが来てくれるのだろうか。命中特化などに救いはあるのだろうか。
(続く)